ダッシュボードはダッシュレットのグループで構成され、ユーザにとって重要なさまざまな情報を1か所に表示できます。RSA NetWitness® Platformでは、ダッシュボードを作成して、NetWitness Platform環境の全体像を示す概要情報やメトリックを収集したり、日常的な業務に関連性の高い情報のみを表示しすることができます。
デフォルトでは、NetWitness Platformデフォルト ダッシュボードがNetWitness Platformへのログイン時に表示されます。このダッシュボードには、画面のカスタマイズの参考になるよう、あらかじめいくつかの便利なダッシュレットが追加されています。すべてのNetWitness Platformコンポーネントのダッシュレットは、デフォルトのNetWitness PlatformダッシュボードまたはカスタムのNetWitness Platformダッシュボードに追加できます。
ユーザ権限に応じて、関心のあるさまざまな領域に関するダッシュボードとレポートを表示できます。標準提供のダッシュボードを選択したり、ダッシュボードをインポートしたり、独自のカスタム ダッシュボードを作成することができます。ダッシュボードでは、レポートを素早く簡単に表示できます。ワークフローをサポートする情報を表示するようにダッシュボードを構成することができます。このトピックでは、ダッシュボードを設定するときに実行できるタスクの概要について説明します。
ダッシュボードの基礎
[監視]ビューがNetWitness Platformへのログイン後のデフォルトのホーム ページに設定されている場合、ログインした直後にデフォルト ダッシュボードか現在構成されているダッシュボードが常に表示されます。別のNetWitness Platformコンポーネントからダッシュボードに戻るには、[監視]>[概要]に移動します。
ダッシュボードのタイトル
ダッシュボードのタイトルには、現在アクティブなダッシュボード(デフォルト ダッシュボードなど)が表示されます。
ダッシュボード選択リスト
ダッシュボード選択リストで標準提供のダッシュボードとカスタム ダッシュボードにアクセスできます。ダッシュボードを選択すると、そのタイトルがNetWitness Platformツールバーの下に表示されます。
ダッシュボードには次の要素があります。
- ダッシュボード ツールバー
- ダッシュボード タイトルとダッシュボード選択リスト
ダッシュボード ツールバー
ダッシュボード ツールバーは、選択したダッシュボードのタイトルの隣にあります。ダッシュボード ツールバーで、ダッシュボードやダッシュレットに対してさまざまな操作を実行できます。
注:標準提供のダッシュボードでは、コピー、削除、インポート、エクスポート、共有、行の追加のオプションが無効になります。
デフォルト ダッシュボード
デフォルト ダッシュボードは、特定のダッシュレットを特定の位置に表示するように構成されています。デフォルト ダッシュボードは、ダッシュボードの構成の例であり、これを基にしてカスタマイズを行うことができます。
- ダッシュレットの操作(編集、追加、移動、最大化、削除)によって、デフォルト ダッシュボードに表示される情報をカスタマイズできます。
- デフォルト ダッシュボードを変更した後でも、元のレイアウトに復元できます(
)。
- デフォルト ダッシュボードを削除、共有することはできません。
標準提供のダッシュ ボードの選択
NetWitness Platform Suiteをインストールすると、次の標準提供のダッシュボードが自動的に有効になり、使用できます。
- Default
- Identity
- Investigation
- Operations - File Analysis
- Operations - Logs
- Operations - Network
- Operations - Protocol Analysis
- Overview
- RSA SecurID
- Threat - Hunting
- Threat - Intrusion
- Threat - Malware Indicators
標準提供のダッシュボードでは、次の操作は実行できません。
- ダッシュボードの編集
- ダッシュボードのエクスポート
- ダッシュボードの共有
- ダッシュボードの削除
標準提供の各ダッシュボードの詳細については、RSA Linkの「RSA Content」領域の「Dashboards Catalog」を参照してください。
ダッシュボードの有効化または無効化
ダッシュボードを有効化または無効化すると、ダッシュボード内のすべてのダッシュレットは、その他のダッシュボードで使用されている場合を除き、関連するチャートとともに有効化または無効化されます。
NetWitness Platformモジュールは、[ダッシュボードの管理]ダイアログに表示されるダッシュボードだけを表示できます。メイン ダッシュボードから、NetWitness Platformのすべてのダッシュレットにアクセスできます。次の図は使用可能なダッシュボードの例です。
ダッシュボードの有効化
有効化されていないダッシュボードを選択した場合、マスクされたスクリーンが表示されます。
1つまたは複数のダッシュボードを有効化するには、次の操作を行います。
-
有効化するダッシュボードに移動します。
-
ダッシュボード ツールバーの
([ダッシュボードの管理])をクリックします。
[ダッシュボードの管理]ダイアログが表示されます。 -
ダッシュボード リストから、有効化するダッシュボードを選択します。
-
[有効化]チェックボックスを選択します。
- [保存]をクリックします。
ダッシュボードの無効化
1つまたは複数のダッシュボードを無効化するには、次の操作を行います。
-
無効化するダッシュボードに移動します。
-
ダッシュボード ツールバーの
([ダッシュボードの管理])をクリックします。
[ダッシュボードの管理]ダイアログが表示されます。 -
ダッシュボード リストから、無効化するダッシュボードを選択します。
- 無効化チェックボックスを選択または選択解除します。
- [保存]をクリックします。
ダッシュボードをお気に入りに設定
NetWitness Platformのビューをカスタマイズするため、標準提供またはカスタム ダッシュボードをお気に入りに設定することができます。NetWitness Platformのダッシュボードから、NetWitness Platformのすべてのダッシュボードにアクセスできます。特定のダッシュボードをお気に入りに設定すると、NetWitness Platformにログインするたびにお気に入りリストにそれらのダッシュボードが表示されます。
-
任意のダッシュボードに移動します。
-
[お気に入り]アイコンの色が赤色の場合は、その選択したダッシュボードがお気に入りに設定され、リストの最上部に表示されることを意味します。
カスタム ダッシュボードの作成
組織内の特定の地域や部門、機能など、特定の用途に使用するカスタム ダッシュボードを作成できます。各カスタム ダッシュボードは、ダッシュボード選択リストに追加されます。
カスタム ダッシュボードを作成するには、次の手順に従います。
- ダッシュボード ツールバーで、
をクリックします。
[ダッシュボードの作成]ダイアログが表示されます。 - 新しいダッシュボードのタイトルを入力し、[作成]をクリックします。
新しいダッシュボードが空白のスクリーンとして表示されます。 - ダッシュボードに行を追加します。スクリーンの右側の[行の追加](
)オプションを使用して、任意の列数の行を追加することができます。ドロップダウン リストで目的の列の構成をクリックすると、選択した列数の行がダッシュボードに1行追加されます。複数の行を追加するには、同じ手順を繰り返します。
- 行内の空のプレースホルダーの
をクリックし、ダッシュボードに必要なダッシュレットを追加できます。ダッシュレットの追加と管理の詳細については、「ダッシュレットの操作」を参照してください。
カスタム ダッシュボードを作成すると、次のような操作を行うことができます。
- ダッシュボード選択リストでカスタム ダッシュボードを選択し、ダッシュボードを切り替える。
- カスタム ダッシュボードを削除する。
- ダッシュボードをインポートまたはエクスポートする。
各ダッシュボードには、次のような構成要素があります。
- ダッシュボード ツールバー
- ダッシュボード タイトルとダッシュボード選択リスト
- ダッシュレット(ない場合もある)
ダッシュレットの操作
NetWitness Platformでは、ダッシュレットを使用して、システム情報の重要なサブセット、サービス、ジョブ、リソース、サブスクリプション、ルール、その他の情報を表示できます。
ダッシュレットの操作メニューは各ダッシュレットのタイトル バーにあります。すべてのダッシュレットに共通のコントロールのセットと、特定のダッシュレットでしか使用されないコントロールがダッシュレットのタイトル バーに表示されます。
次の表では、ダッシュボードの各アイコンについて説明します。
デフォルト ダッシュボードにダッシュレットを追加するか、便利な独自のダッシュレット セットを使用してカスタム ダッシュボードを作成し、ワークフローをより効率化することができます。
ダッシュレットの追加
NetWitness Platformのビューをカスタマイズする場合には、デフォルト ダッシュボードにダッシュレットを追加したり、カスタム ダッシュボードを作成できます。ただし、標準提供のダッシュボードにダッシュレットを追加することはできません。
ダッシュレットを追加するには、次の手順を実行します。
- 任意のダッシュボードに移動するか、新しいダッシュボードを作成します。
- ダッシュレットを追加するプレースホルダーで
をクリックします。
[ダッシュレットの追加]ダイアログが表示されます。 - [タイプ]選択リストをクリックして使用可能なダッシュレットを表示し、追加するダッシュレットのタイプを選択します。追加するダッシュレットのタイプに応じて構成可能なフィールドが[ダッシュレットの追加]ダイアログに表示されます。
- ダッシュレットのタイトルを入力します。タイトルには、英字、数字、特殊文字、空白を含めることができます。
- これ以外にダッシュレットの構成可能なフィールドがある場合は、適切な値を設定します。
- 必須入力フィールドをすべて構成したら、[追加]をクリックします。
ダッシュボードの選択したプレースホルダーにダッシュレットが追加され、自動的に保存されます。
ダッシュレットのプロパティの編集
事前構成済みのダッシュレットは読み取り専用であり、プロパティを編集することはできません。その他のダッシュレットは編集可能で、ユーザはダッシュレットに表示されるデータをカスタマイズできます。編集可能なプロパティを持つダッシュレットでは、設定()オプションをクリックするとすべての編集オプションが表示されます。
ダッシュレットを追加した後で、ドラッグ アンド ドロップにより場所を入れ替えることができます。
編集可能なプロパティがないダッシュレット([Liveサブスクリプション]ダッシュレットなど)の場合、タイトル バーに設定オプションは表示されません。多くのダッシュレットは編集可能であり、次のプロパティを編集することができます。
- ダッシュレットの表示タイトル。
- 監視するサービスのタイプ。たとえばDecoderのみを監視したり、DecoderとConcentratorを監視するよう構成できます。
ダッシュレットに表示される情報の種類と量を指定するためのパラメータを持つダッシュレットもあります。たとえば、リアルタイム チャート ダッシュレットには、そのような設定オプションがあります。
- ダッシュレットのオプションを表示および変更するには、ダッシュレットのタイトル バーで設定(
)をクリックします。
[オプション]ダイアログが表示されます。 - 表示されているプロパティを編集します。たとえば、[調査 上位の値]ダッシュレットでは、結果の件数を20から40に変更できます。
- [適用]をクリックします。
一部のダッシュレットには、外観またはダッシュレットのコンテンツをカスタマイズする構成オプションがあります。次のオプションは、[レポート 上位アラート]、[レポート アラート推移]、[レポート リアルタイム チャート]ダッシュレットを左クリックすると表示されます。
- 24時間だけ非表示:このオプションでは、24時間だけ選択した値を非表示にすることができます。24時間後、値が構成され、上位に存在する場合、データは自動的にダッシュレットに表示されます。
-
永久に非表示:このオプションでは、[非表示の値の管理]オプションを使用して設定を戻すまで、選択した値を永続的に非表示にすることができます。
24時間だけ非表示、永久に非表示、非表示の値の管理のオプションはGeoMapチャートでは使用できません。
注:標準提供のダッシュボードの値を編集する場合、その変更はユーザ固有です。標準提供のダッシュボードへの変更は、ユーザのダッシュボードにのみ適用され、同じ標準提供のダッシュボードを使用している他のユーザには表示されません。たとえば、Overviewダッシュボードの値を非表示にする場合、変更は自身のダッシュボードにのみ適用されます。別のユーザが同じOverviewダッシュボードを表示する場合、値はそのまま表示されます。同じことはカスタム ダッシュボードにも当てはまります。カスタム ダッシュボードの値を非表示にして別のユーザと同じダッシュボードを共有すると、ダッシュボードが共有されていても値はそのまま表示されます。
使用可能なダッシュレットの詳細については、RSA Linkの「RSA Content」領域の「Dashboards CatalogDashboards Catalog」を参照してください。
ダッシュレットの再配置
ダッシュレットは、ダッシュボード上でドラッグ アンド ドロップによって好みの配置に並べ替えることができます。
- 移動するダッシュレットのヘッダーにカーソルを合わせます。
ダッシュレット上に方向カーソルが表示されます。移動するダッシュレットのヘッダにカーソルを合わせます。
- マウスをクリックし、そのままウィンドウを新しい位置にドラッグします。
次の図は、再配置中のダッシュレットを示します。 - ダッシュレットを目的の位置に移動したら、マウス ボタンを離してドロップします。
移動先にもともと配置されていたダッシュレットは下へ移動します。
単体ダッシュレットの最大化
このセクションでは、ダッシュレットを同じダッシュレット タイトルのまま、メインのNetWitness Platformダッシュボードの領域全体で開く方法について説明します。 一部のレポート ダッシュレットのように、列やチャートが多いダッシュレットは、スクロールしなくてもコンテンツ全体が表示できるように最大化すると見やすくなります。
ダッシュレットを最大化するには、ダッシュレットのタイトル バーにある最大化コントロール アイコン()をクリックします。ダッシュレットが全画面表示されます。
ダッシュレットを最小化するには、ダッシュレットのタイトル バーにある同じコントロール アイコン()をクリックします。ダッシュレットは、以前のサイズに戻ります。
ダッシュレットの削除
- ダッシュレットのタイトル バーの
をクリックします。
ダッシュレットを削除することを確認するポップアップが表示されます。 - 削除する場合は、[はい]をクリックします。ダッシュレットがダッシュボードから削除されます。
削除しない場合、[いいえ]をクリックします。
注:ダッシュレットを削除した後の領域には、前述の[ダッシュレットの追加]の手順を使用して別のダッシュレットを追加できるようプレースホルダーが表示されます。
ダッシュボードのインポートとエクスポート
日々変化する環境や条件に合わせてダッシュボードをカスタマイズすることができますが、結果的に日常的には必要でないダッシュボードが多数作成される場合があります。特別なカスタム ダッシュボードを作成する必要が出てくるたびに、一から定義し直す必要はありません。現在使用していないダッシュボードはエクスポートしておくことができます。以前にエクスポートしたダッシュボードを使用したいときに、ダッシュボードをNetWitness Platformにインポートします。
ダッシュボードのインポート
- ダッシュボード ツールバーで、
([ダッシュボードのインポート])をクリックします。
[ダッシュボードのインポート]ダイアログが表示されます。 - [ダッシュボードのインポート]ダイアログでダッシュボード ファイルを参照します。.cfg、.zipファイルをインポートすることができます。
- [インポート]をクリックします。
ダッシュボードがNetWitness Platformに表示されます。
注:Security Analytics 10.6.xからNetWitness Platform 11.xにダッシュボードをインポートする場合、ダッシュボードと、関連付けられているルールとチャートは個別にインポートする必要があります。しかし、ダッシュボードをNetWitness Platform 11.xからNetWitness Platformにインポートする場合は、ダッシュボードとそれに関連するすべてのルールおよびチャートを.zip形式でインポートできます。
ダッシュボードのエクスポート
注:レポート リアルタイム ダッシュボードをエクスポートすると、それに対応するReporting Engineの内容もエクスポートされます。
エクスポートされたダッシュボードは、同じNetWitness Platformインスタンス内で使用することを想定しています。同じ権限を持っている、組織内の他のユーザとカスタム ダッシュボードを共有することもできます。
ダッシュボードをエクスポートするには、ダッシュボードを開いて、ダッシュボード ツールバーの[編集]ドロップダウン メニューから[ダッシュボードのエクスポート]オプションにアクセスする必要があります。
- エクスポートするダッシュボードに移動します。現在表示されているダッシュボードの[ダッシュボード選択リスト]ドロップダウン メニューに既存のダッシュボードがすべて表示されます。
- ダッシュボード ツールバーの
([ダッシュボードのエクスポート])をクリックします。
エクスポートされたファイルは.zip形式で保存されます。
注:エクスポート機能は標準提供のダッシュボードでは使用できません。
ダッシュボードのコピー
NetWitness Platformでダッシュボードをカスタマイズする場合には、NetWitnessダッシュボードまたはカスタム ダッシュボードをコピーします。NetWitness Platformダッシュボードには、その名のとおり、NetWitness Platformのすべてのダッシュレットが含まれます。[ダッシュボードのコピー]ダイアログは、ダッシュボードの複製を作成します。この複製をカスタマイズすることができます。ダッシュボードをコピーすると、元の名前の先頭にCopy ofが付加されます。たとえば、元のダッシュボードの名前がXYZの場合、コピーされたダッシュボードのデフォルトの名前はCopy of XYZになります。
ダッシュボードをコピーするには、次の操作を行います。
- 任意のダッシュボードに移動します。
- ダッシュボード ツールバーで、
をクリックします。
[ダッシュボードのコピー]ダイアログが表示されます。次のスクリーンショットは、ダッシュボードをコピーする例です。 - ダッシュボードのタイトルを入力します。
- [コピー]をクリックします。
ダッシュボードの共有
NetWitness Platformでは、管理者は、管理者、アナリスト、オペレーターなどの他のロールと、ダッシュボードを共有して表示させることができます。ダッシュレットを共有すると、ユーザはダッシュボードの表示、お気に入りへの追加、コピー、エクスポートができます。アナリスト、オペレーターなどの管理者以外のロールの場合、同じロールとのみダッシュボードを共有できます。たとえば、アナリストはダッシュボードを他のアナリストとのみ共有できます。
注:ダッシュボードを共有しない場合は、ロールのチェックボックスをオフにします。