このトピックでは、複数のノードがある場合にVIP(仮想IP)アドレスを追加する方法について説明します。VIP(仮想IP)とは、クラスター ノード間のフローティングIPアドレスを使用してHDFSへのデータ アクセスのロード バランシングを調整するために使われる手法です。多くの場合、この手法はMapR HadoopディストリビューションとMapR-NFSサービスを組み合わせたときに使用されます。VIPによってフローティングIPアドレスを複数のノードに動的に割り当てることで、高可用性とロード バランシングを実現できます。
最適なVIP構成
デフォルトでHDFSのレプリケーション係数は3であるため、ノード3個ごとに1個のVIPを使用することをお勧めします。これは、クラスターのパフォーマンスの最適化にもつながります。
データ ロードが大きい(20,000 EPSを超える)場合、ファイルをクラスターにレプリケートする際に、1個のNFSだと過負荷になる可能性があります。データがレプリケートされる前にNFSサーバがクラッシュすると、データが失われる場合があります。
NFSサーバを複数用意することで、データの分散性が高まり、高可用性とフォールト トレランスの向上につながります。
前提条件
用意できるVIPの数を計算します。
- ノード3個につき1個のVIPを用意することをお勧めします。
- ノード数が3の倍数ではない場合は、4個以上のノードに複数のVIPを割り当てることもできます。たとえば、5個のノードに2個のVIPを割り当てます。
VIPを追加する手順は、他のVIPを追加する手順と同じですが、VIPに対して「すべてのノード」を選択するのではなく、VIPに参加するノードのサブセットを選択してください。
- 1個のノードは複数のVIPに参加できます。
- 詳細については、http://doc.mapr.com/display/MapR/Setting+Up+VIPs+for+NFSを参照してください。
Warehouse Connectorを使用する場合の最適な構成
最適な構成は、1個のWarehouse Connectorにつき1個のVIPです。Warehouse Connectorの数がVIPよりも多い場合には、VIPのトラフィックを正規化できるような方法でVIPに書き込むように複数のWarehouse Connectorを構成します。
複数のノードを含む仮想IPアドレスの追加
- MapR Control Systemにログオンします。
- ナビゲーション パネルで、[NFS-HA]>[NFS割り当て]を選択します。
-
[NFSの設定]タブで、[VIPの追加]ボタンをクリックします。
-
[仮想IPの追加]ダイアログで、次の手順を実行します。
- 開始VIPと終了VIPに同じIPアドレスを指定します。
- [目的のネットワーク インタフェースの選択]を選択し、VIPの割り当てに使用する、使用可能なネットワーク インタフェースを選択します。VIPに参加させるNICカードを選択します。 ノードに複数のNICがある場合は、ネットワーク構成に応じて選択することができます。
- [OK]をクリックしてVIPを追加します。
- 開始VIPと終了VIPに同じIPアドレスを指定します。
VIP構成の例
次の表に、クラスタ内のノード数に応じたVIP(仮想IP)アドレスの構成例を示します。
クラスタ内のノード数 | VIP数 |
---|---|
3ノード | 1 VIP |
5ノード | 2 VIP(各3ノード、共通ノード1個) |
7ノード | 2 VIP(各3ノード、空きノード1個) |
8ノード | 3 VIP(各3ノード、2 VIPで共通ノード1個) |
11ノード | 4 VIP(各3ノード、2 VIPで共通ノード1個) |
11ノード | 3 VIP(各3ノード、空きノード2個) |